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2015年5月30日土曜日

「ADCCアジア&オセアニア予選」+99キロ級、女子-60キロ級レポート

無差別級のプラス99キロ級から、“シュレック”の愛称で親しまれる柔術黒帯・関根秀樹(ブルテリアボンサイ)。オーストラリアの未知の強豪とワンマッチで代表権を争う関根は前回北京で行われた本戦で米国代表を破り、無差別級では世界を代表するグラップラーのディーン・リスターからパスに成功するなど、その技術が世界に通じることを証明。今回予選も勝って当然、メダルに懸ける意気込みも人一倍だ。

 【ADCC Asian】+99.0kg決勝
関根秀樹(ボンサイブルテリア) vs Joshua BrownDe (Been 100% Jiu Jitsu)
関根より一回り大きなJoshuaが引き込む。関根が相手の潜りをきっちり抑えてサイド。ニーオンなど相手をほぼコントロールし後半戦に入り、ポイントでも圧倒。ポイント14を奪って最後は腕十字。

99キロ超級代表 関根秀樹
「相手と体のサイズも違うので、キムラやアメリカーナは掛けるのは難しかったので、腕十字か足関しかないなと思っていました。相手は極めに合わせてひっくり返して上になるという戦法だったので、まず“削る”ことを意識しました。しつこく抑えこみ、ニーオンザベリーなどで、体力を消耗させての一本勝ちはプラン通りでした。前回本戦ではメダルに手が届きませんでしたが、ディーン・リスターをパスが出来て、十分戦えることは分かりました。今回はウェイトとフィジカルも上げているので、メダルを取りたい。いや、日本人として取らなければダメです。ビッグネームを倒さなければメダルはないですが、自分もビッグネームぐらいの気持ちで挑みます」

【ADCC Asian】女子-60.0kg
 Liwia Gluchowska vs 湯浅麗歌子
湯浅が下から速攻の三角。 Liwiaはスラム的に叩きつけて解く展開が続くが、中盤にガッチリ極まり一本。

【ADCC Asian】女子-60.0kg
Liwia vs 八木沼志保
 Liwiaが下から腕、三角など狙うも防ぎ後半戦へ。下のLiwiaが尻歩きで近付き足関から上になり2ポイント。しかし八木沼が一瞬の腕十字へ。極まったように見えたが、回転しながら逃れタイムアップ。Liwia勝利


【ADCC Asian】女子-60.0kg決勝
Liwia Gluchowska(Absolute MMA) vs 湯浅麗歌子(パラエストラ品川)
湯浅がコントロールし、最後はバックからチョークで一本!

2015年5月29日金曜日

「ADCCアジア&オセアニア予選」-99キロ級レポート

 99キロ以下級。本命は過去3度ADCC予選を制している小澤幸康(TEAM-KAZE)に他ならない。普段は埼玉県下の中学校教師であり、柔道部を指導する立場にある小澤。前回予選では約2週間で10キロ以上の大幅減量を決行したが、本番では重量級とは思えぬ動きの早さで圧倒していた。果たして今回のコンディションは!?

【ADCC Asian】-99.0kg1回戦
HYUN WOO KIM vs Harry Grech
キムラが得意にするHarryが引き込んだ相手にパス、サイド、そこから一気にキムラで捻り上げた。

 【ADCC Asian】-99.0kg準決勝 小澤幸康 vs Harry Grech
スタンドの差し合いで後半戦へ。飛びつき気味にハリーがキムラを狙う。逃れて上になった小澤がパスでサイド達成…のところでタイムアップ。しばし協議の結果、ネガティブポイントでハリーにマイナス。小澤勝利

 【ADCC Asian】-99.0kg決勝
小澤幸康(TEAM-KAZE)vs荒井勇二(GUTSMAN)
スタンド勝負で前に出るのは小澤。後半戦で体落しでテイクダウン2-0。荒井もシングルレッグに入るも場外際で無効に。動きにキレのある小澤が圧倒し、勝利。4度目の代表権を得た。
99キロ以下級代表 小澤幸康
「予選2日前まで修学旅行の引率があり、生徒達が寝静まった後に公園を走るなどして減量(約17キロ)はギリギリのところでした。ただ思ったより動けたし、過去3度代表になっている経験もあるので、上手く作戦立て出来たので勝つことができました。8月の本戦は丁度夏休み期間、教育委員会次第ですが是非行きたいです」

2015年5月28日木曜日

「ADCCアジア&オセアニア予選」-88キロ級レポート



【ADCC Asian】-88.0kg一回戦
Marcel Schulz vs hyun woo kimMarcel
Marcelの不戦勝。

【ADCC Asian】-88.0kg一回戦
Burak Zikri Sarman vs OMURZAKOV BEKSULTAN
引き込んだBurakが、残り10秒でスイープを決めて勝利。

 【ADCC Asian】-88.0kg一回戦
新美吉太郎vsKeller Locke sodhi 
新美が引き込み、後転スイープで上になって後半戦。立ち再開で新美がシングルレッグで入るも、Kellerがバービーで潰したところでバック、マウントを奪い5-0。Keller勝利。

 【ADCC Asian】-88.0kg二回戦
三原秀美vsMarcel Schulz
引き込んだ三原選手が速攻の三角絞め。

【ADCC Asian】-88.0kg二回戦
Burak Zikri Sarman vs 和田拓也
Burakが立ちに付き合わず座り歩き。後半戦で和田の猛攻をBurakが柔軟に流す。延長戦でBurakが一瞬横をみたのを見逃さず和田がダブルレッグでテイクダウン2-0。

 【ADCC Asian】-88.0kg二回戦
南 和良vs Suh hyong joon
Suhが引き込んで足関狙いで組んだまま延長戦へ。Suhが引き込みマイナス、そこからサイド奪ってから腕十字!

【ADCC Asian】-88.0kg二回戦
Keller Locke sodhi vs佐藤竜太
差し合い勝負から、後半に佐藤が肩車で決めかけるが延長戦へ。柔道に強い佐藤が数度投げかけるも、Kellerは足関で対抗。判定は佐藤。

【ADCC Asian】-88.0kg決勝
三原秀美(総合格闘技道場コブラ会)vs佐藤竜太(FREE)
三原は座り、相手の動きに柔術的に回転しながら対応。後半戦に三原が足絡めて上になりスイープで2ポイント。逃れた佐藤の動きにあわせ三原がバックを奪い5-0から、チョークで一本。

88キロ以下級代表 三原秀美
「予選に出るのは確か……8年ぶりです。就職、結婚、家庭を持ったことで格闘技から少し遠ざかっていた状態でした。ただ去年、道場で出稽古にやってきた若い柔術家の世羅智茂君(GROUND CORE)に酷くヤラれて。このままじゃ、イカンなと火が点きました。昨年夏から一から体作り直して、本格的練習は今年から。関西の強い選手がいる道場に出稽古に行き始めたところで、丁度今回予選があったので参加することにしました。最近、柔術界やグラップリング界では、日本人が強い選手の噛ませ犬扱いですけど、本戦では自分の得意技を出して一本取りたいです」

2015年5月27日水曜日

「ADCCアジア&オセアニア予選」-77キロ級レポート

マイナス77キロ級は本予選を運営したADCC JAPANではなく、勘違いし本部に申し込み書を送っていたという韓国柔術界の期待の星、ノ・ヨングァンが、“特例”として欠場した鈴木慎吾選手の枠に入り、旋風を巻き起こした。

 【ADCC Asian】-77.0kg一回戦 Benjamin Aldridge vs Muduev Sitik hakhmardanovich
Benjaminが引き込んで長い手足で三角、腕狙い。Muduevも攻め手にかき延長へ。互いにタックルの攻防で終始。Benjamin判定勝利。
 
 【ADCC Asian】-77.0kg一回戦 西岡耕治vsBenjamin Aldridge
西岡タックルで数度上になり、後半戦に西岡が腕十字で一本。
 
 【ADCC Asian】-77.0kg一回戦 BEGIMKULOV AZAMAT vs ノ・ヨン・グァン
欠場した鈴木慎吾選手の枠に、韓国の柔術黒帯ノ・ヨン・グァン選手が入る。引き込んだAZAMAT選手に、柔術黒帯ヨン選手が上から抑えこみ、ニーオン。後半戦で相手逃れたところにバック重ねて、最後は腕十字でグァン選手。

 【ADCC Asian】-77.0kg一回戦 岡田章vsJoshua O
タックルで岡田が入るも、Joshuaがフロントチョークでとらえ、落ちてしまいJoshuaが秒殺勝利。

 【ADCC Asian】-77.0kg一回戦 神田 崇広vsBAKIR UULU SHAKHNAZAR
引き込んで足関狙いのBAKIR。神田も付き合って足の取り合いに。後半戦に入る直前に立った神田が腕十字を極める。

 【ADCC Asian】-77.0kg一回戦 ASANOV ZHANYBEKvs高木 翔太
引き込んでコチラも徹底して足関狙いASANOV。そのままアンクルが極まりASANOV 。

 【ADCC Asian】-77.0kg二回戦 Benjamin Aldridge vs 中倉三四郎
Benjaminが引き込み長い足を絡めてアンクル狙って後半戦へ。中倉が担ぎ狙うも、Benjaminが離れても徹底してBenjaminが足狙う。延長線で中倉が引き込んだ相手に横三角でとらえる。決まらないがそのまま絞め続ける。長い協議の結果、中倉の判定勝利。

 【ADCC Asian】-77.0kg二回戦 西岡耕治vsノ・ヨン・グァン
ヨンガンが引き込み、キムラとヒップスローを狙う。クローズドのまま後半戦へ。割れたところを西岡アキレス狙う。ヨンガンは引き込み直しから潜りスイープで上になりかけたところでコング、延長戦へ。また潜って上になったヨンガン選手がバックも奪い5-0勝利。

 【ADCC Asian】-77.0kg二回戦 Joshua O vs 神田 崇広
神田が引き込み、下から腕十字を狙う。防いで相手にあわせ上に。Joshuaはクローズドから三角狙う。後半戦でJoshuaが草刈りを狙い、逃れたところをJoshuaが飛び込むようにサイド、マウント、最後が肩固めでJoshua。

 【ADCC Asian】-77.0kg二回戦 ASANOV ZHANYBEKvs有川大介
ASANOVが巻き込み投げを防がれたところを、一気に腕十字を極める。

 【ADCC Asian】-77.0kg準決勝 中倉三四郎vsノ・ヨン・グァン
引き込んだグァンが得意のディープハーフから、中倉が逃れたところを一気にバックを奪いチョーク。これが極まりグァン勝利。



 【ADCC Asian】-77.0kg準決勝 Joshua O vs ASANOV ZHANYBEK
スタンド勝負で譲らず後半戦へ。オーが一度引き込みマイナス。しかしオーが勢いのあるタックルが決まったように見えたが、ASANOVがキムラで捉え、そのままバックを回転してバックを奪いかける。しかしポイントはならず。結果は-1でASANOV勝利。

 【ADCC Asian】-77.0kg決勝 ASANOV ZHANYBEK(KYRGYZ REPUBLIC NATIONAL TEAM) vs ノ・ヨン・グァン
グァンがマイナスポイントを気にせず引き込み、ディープハーフから展開してアンクルで一本!秒殺勝ちで代表権を得た。


77キロ以下級代表ノ・ヨングァン
「今回特例としてエントリーを認めてくれたADCCの皆様には感謝します。この予選はIBJJFの国際大会で強豪選手と戦い、メンデス兄弟のATOS柔術でも練習した成果が出たと思います。本戦でも是非メダルを狙っていきたいです」