2013年12月6日金曜日

JBJJF審判部インタビュー【抗議について】二回目

昨日記事でお伝えしたJBJJF審判部長の桑原幸一さん、審判副部長の植松直哉さんに伺う“抗議”に対するインタビュー第二弾です。話題は先日の『アジアオープン2013』、『キッズ大会』で抗議等について、です。
--先日のアジアオープンで、黒帯決勝戦でもないのに、椅子に座っている“副審”がいました。あれは一体どういう事だったのでしょうか?
桑原 審判テストですね。講習会後に、実際のレフェリング合否を判断します。アジアオープンの
舞台でも数名行いました。間違いがないために、両サイドのチェックしている審判がポイントを正すこともあります。明らかに試合を裁くレベルに至ってないテスト生は、外れて見学をしてもらう場合もあります。この前のアジアオープンでも実際外れて貰った方はいました。

--そのアジアオープンでも観客のクレームが目立ちました。観客の騒動はどう対応するのでしょうか?
桑原 カードを持っている観客は戒告処分などの取締りをします。持ってない人間で、あまりにも大会進行に迷惑を掛けるならば退席して頂きます。それでも動かなければ、最悪の場合、警察を呼んで対処してもらうしかありません。

--他にどんな理由で抗議が来るのでしょうか?
桑原 他団体では“赤道着”で試合できたり、他団体も明記はIBJJFルールだけども、厳密に事細かく守ってはいない印象がありますね。僕らだけ厳密にルールを守っているので、そこの“差異”がクレームを生むことは事実です。この前訪れた某柔術大会でも体重計測が酷く適当なものがありました。明らかに1,2キロ体重重いのに、審判が流して試合させていて驚きました。
植松 あとは新ルールとかじゃないですか?
桑原 あぁ、そうだ。JBJJFの中井祐樹会長でさえ、新ルールの講習会に出た時は「そんなに変わっているのか」と驚いたほど、柔術ルールは常に変わる。旧ルールの勘違いからクレームに繋がることも多いです。そこで僕らは言い合っても仕方ないので、『ルール講習会に出て下さい』と言うようにしています。

--キッズ大会でも親御さんからの抗議をよく目にしますが。
桑原 キッズ大会で多い抗議は、“道着”ですね。成長過程にある子どもたちは、スグに道着があわなくなる。基本は大人と一緒ながら、チェッカーを通さないなどの違いは多少ある。あと大人の“パッチ”を無理やりつけ肘に掛かっている場合はある。ダメと伝えても、「先生がコレで大丈夫だと言った」と抗議になる。
植松 結局これも誤解で、親御さんはルールブックを読んでないので、“他団体で通ったものが正しい”と思っている。「別の大会では、この道着で出場できた」と仰る方は多い。
桑原 2011年にIBJJFのキッズルールが細かく変わり、我々もJBJJF公式サイトは勿論、会場でも張り紙をして新ルールの適応を伝えてはいる。
植松 もちろん、植松 我々も悪意があるとは思ってない。知らないかもしれないけども、ルールだ、としか言い様がないんです。我々の啓蒙が足らない部分があると思うので、そこは申し訳ないとは想います。
桑原 「自分の子供が出場できないかもしれない……」と心配になってエキサイトしている親御さんに、ルールを説明するのは結構難しい物がありますよね。出れない、という事実に捕らわれ過ぎてしまい、話が平行線になってしまう。だからキッズ柔術を行っている代表者、コーチはしっかりルールブックを読んだり、講習会には出て欲しいです。それを親御さんにまで伝えられたら、ベストだと思います。

-最後にお二方から、柔術家・コーチ、代表にメッセージをお願い致します。
植松 ルールを知っているのは、自分自身が試合に出場する時にも有利だと思います。ただ意見の相違は絶対あるので、抗議はもちろん受け付けますし、私達も冷静にお応えします。僕も所属生徒の試合を観戦していて、少し興奮して審判のレフェリングと僕の判断の差異に違和感を覚えますが、それはルールの範囲内なんです。だから例え審判に疑問を感じても汚い野次を飛ばせず、マナーを守って欲しいですね。
桑原 ルールブックを読んで欲しいのと、あとは紫帯以上の柔術家の皆さんには一度レフェリーも経験して貰いたいです。クレームが多いアカデミーというのは、大体がレフェリー経験者がいません。サッカーや野球チームには一人専門のアンパイアがいますが、柔術アカデミーはまだ少ない。自分の道場にレフェリーをしたことのある人間がいない、というのは少し怖い部分でもあります。「ポイントの際」が説明できませんから。一度試合を捌けば、見えるものが変わってきます。それをアカデミーの仲間・生徒に伝えて欲しいです。
■JBJJF公式サイト内、『ルール』について
http://www.jbjjf.com/rules/rules.html


試合に出る柔術家、代表者の皆様は、この機会にもう一度“ルールブック”を読んでみるのはいかがでしょうか?