井上祐弥『World Master IBJJF Jiu-Jitsu Championship』挑戦記・準備編
BJJ PLUSをご覧の皆さん、初めまして。パラエストラ上越所属の井上祐弥と申します。
昨年12月8日に行われたIF-PROJECT主催『COPA IF-PROJECT2013』において、
マスター1茶帯ライトフェザー級、無差別級を優勝し、
副賞として“2014ワールドマスターズ参加のための航空券”を頂き今年参戦させて頂くことになりました。
大会を終えた数日後、長野県にある『飛翔塾』(小林元和代表)さんで朝練習が終え、仲間らとまったしていたところ……練習仲間から「航空券当たってる!」の知らせで気づかされました。
動揺して腕組みながら道場内をグルグル回っていたのを覚えています。
その頃自分は故郷の佐渡に帰ることを決意していました。
新潟県の佐渡は離島であり、高齢化の進んだ島です。
人口は6万人いますが、高齢化率は日本の上位にあります。
練習環境も変わるので、柔術はセミリタイア状態になることは間違いなさそうだと考えていました。
予定していた生活と柔術のウエイトの配分が狂ったからです。
しかし、競技者として誰もがもらえるチャンスではない。このチャンスは願ったり叶ったりでした。
いつも無理言っている家族にも、遠征を納得させられる理由になる。
目標とチャンスをもらったので俄然練習に励みました。
上越~長野~東京
無理を言って、様々な柔術道場・アカデミーに出稽古も受け入れてもらいました。
暇さえあれば練習
Eight Days a Week/The beatles です。
「週8日練習しています」よく言っていました。
今年3月には「柔術ラボ@上越」という、自分主催のセミナー&練習会を開かせてもらい、関東からも来場者があるなど約60名の参加者があり、盛況に終えることができました。
佐渡に帰郷する前日3月22日、パラエストラ上越代表の梨本洋平先生推薦、パラエストラ総代表・中井祐樹先生承認によりブラジリアン柔術黒帯を授与されました。
柔術歴の2/3、6年巻いていた茶帯をこの日、卒業しました。
自分が想像していた柔術黒帯になっているのか。まだ不安もありますが、
ホベルト・サトシ選手がインタビューでよく連呼している「信じる」シンプルな言葉で潰していきたいと思います。
佐渡に帰郷してからは、総合格闘家・本間聡先生の本間道場で練習させてもらっています。
ヘビー級ファイターが多く練習の中で日に日にフィジカルに自信がついてきました。
■本間道場
http://honmadojo.nobody.jp/renshu.html
また、本間先生に許可をもらって、「佐渡ブラジリアン柔術クラブ」という柔術サークルを設立、柔術を草の根から広めるべく活動を開始しました。
5月にはヘイゾン・グレイシーカップに出場し、黒帯デビュー。
国内最強の岡本裕士選手に胸を貸していただきました。
新潟・佐渡からの関東への試合出場は日程的に難しさがあります。
試合にガンガン出て調整するというような真似は到底できません。
それでも、思いつく中でやれることはやってきました。
自分の柔術を信じてマットに立つ。それだけです。