全日本選手権3連覇を成し遂げた柔術マスター・金古一朗選手(ポゴナ・クラブジム)による柔術教則DVDレビュー! 第7回は、日本人が今一番気になる教則DVDと言っても過言ではない“ミヤオ兄弟”の「 The Berimbolo and Beyond」です。
【以下、金古選手によるレビュー】
ここ1~2年の柔術シーンは正にミヤオ兄弟を中心に回ってるといっても過言ではないでしょう。
今年のムンジアルでも会場人気は物凄いものがあり、対戦相手のブルーノやギィが少し気の毒に見える程でした。
やはり教則物は今一番熱い柔術家が、一番熱いうちに出してほしいですよね。
そういう意味では最高のタイミングで発売された本作。
内容としては4枚組で1枚辺りの収録時間は約40分。
正直2枚組でも良かったのでは?と思いますね。
値段もショップによって多少違いますが13000円前後と少々高め。
枚数を増やして値段も上げる作戦なのかな?
でも2枚組でこの値段でもファンだったら買いますけどね。収録内容は以下。
1枚目 デラヒーバ&リバースデラヒーバ
2枚目 スパイダーガード
3枚目 ベリンボロ
4枚目 フックガード、ハーフガード、パスのカウンター
となっています。
多分ベリンボロのテクニックに関しては彼らの熱心なファンやベリンボロを取り入れてる柔術家であれば、youtube等で見たことがある テクニックがほとんどかもしれません。
むしろリバースバタフライ(所謂カエル)やXフック等の今彼らが最前線で使用しているテクニックは収録しておらず。
やっぱり現役のトップ選手だけに最先端の部分はシークレットにしておきたいのかな?と勘ぐってしまいます。
良かったのは2枚目のスパイダーガード編。
ミヤオ兄弟といえばベリンボロやデラヒーバ、リバースデラヒーバのイメージが強いかもしれませんがスパイダーガードの名手として知られています。
彼らのスパイダーテクニックはオリジナリティーに溢れ僕自身非常に参考になりました。
スパイダーガードで行き詰まっている人にも是非見て頂きたいです。
またパスガードに対するカウンターも素晴らしく担ぎパスへのカウンターは非常に参考になりました。
全体を通じて言えるのが二人の動きがこの上なく機能美に満ちていて惚れ惚れしてしまいます。
願わくばリバースバタフライ入れてほしかったなあ…
それを差し引いても素晴らしい作品であるのは間違いないですけどね。
★★★★☆